健康美容ラボ
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ラクトフェリン研究室:研究テーマは「ラクトフェリン」。その研究過程から「脂質異常」に関する発見があり、「内臓脂肪」の健康研究が始まりました。
ここでは研究により発見され、ライオン製品開発のカギとなっている技術・研究成果を紹介します。
研究レポート:世界で初めて確認! ラクトフェリンの新たな作用
ラクトフェリンの2つの新作用

ライオン株式会社は、脂肪細胞に対して「ラクトフェリン」が、脂肪の分解を促進する作用を有することを世界で初めて見出しました*1。さらに、「ラクトフェリン」と「ラブレ菌」を配合した腸溶錠が腸内環境改善効果を示すことをヒト試験で確認*2、これらの研究成果を『日本農芸化学会2010年度大会』及び『第64回日本栄養・食糧学会大会』にて発表しました。
*1京都府立医科大学/立命館大学・西野輔翼教授、京都市立病院・吉田俊秀教授、名古屋市立大学医学部・飯郷正明研究員、東京大学・加藤久典特任教授、北海道大学大学院・宮下和夫教授、細川雅史准教授との共同研究による。
*2東京大学大学院・清水誠教授、戸塚護准教授、京都府立医科大学/立命館大学 西野輔翼教授らとの共同研究による。
■ ライオンのラクトフェリン研究の経緯 ■
2006年 ラクトフェリンが歯周病菌毒素LPS*1を不活性化することを細胞レベルで確認
ラクトフェリンがビーグル犬自然発症歯肉炎を抑制することを確認
ラクトフェリンのヒト歯肉線維芽細胞に対する細胞増殖、コラーゲン産生促進作用を確認
2007年 歯周病菌毒素LPSが脂質異常を誘導すると共に、「ラクトフェリン」がそれを抑制することをマウスで確認
高コレステロール食で誘導される高コレステロール血症が、「ラクトフェリン」によって抑制されることをマウスで確認
ラクトフェリンの内臓脂肪低減効果を社内ヒト試験で確認
2008年 腸溶加工*2「ラクトフェリン」の内臓脂肪低減効果を、外部研究機関によるヒト臨床試験にて世界で始めて実証
経口投与した「ラクトフェリン」が、内臓脂肪まで到達することを動物実験で検証
脂肪細胞に対する「ラクトフェリン」の脂肪合成抑制作用を、細胞実験で証明
2009年 「ラクトフェリン」の脂肪合成抑制作用を遺伝子レベルで解明
2010年 脂肪細胞に対する「ラクトフェリン」の脂肪分解促進作用を、細胞実験で証明
「ラクトフェリン+ラブレ菌*3」の腸内環境改善効果をヒト臨床試験で確認
*1 Lipopolysaccharide リポポリサッカライド(リボ多糖)
*2 特殊コーティング技術により、胃では溶けずに腸に届いて溶ける加工
*3 Lactobacillus brevis subsp, coagulans
脂肪細胞に対するラクトフェリンの脂肪分解促進作用

脂肪細胞は、エネルギーが過剰な時は体内にあるグルコースや脂肪酸から脂肪を合成し、エネルギーが不足している時にはリパーゼ(脂肪分解酵素)の働きによって脂肪を脂肪酸とグリセロールに分解して、全身にエネルギーを供給します。これまでの検討から、ラクトフェリンが脂肪細胞において、脂肪の合成を抑制する働きがあることがわかっていましたが、今回は脂肪の分解に対する作用を検討しました。 ラットの成熟脂肪細胞にラクトフェリンを5段階の濃度で添加し、生成されるグリセロール量を測定しました。その結果、「ラクトフェリン」添加量が多くなるに従ってグリセロール生成量も増加し、「ラクトフェリン」の脂肪分解促進作用が確認されました(図1)。
図1グリセロール定量結果
また、脂肪分解関連遺伝子の解析により、「ラクトフェリン」の添加により「ペリリピン(脂肪滴の分解阻害タンパク)」の遺伝子発現を低下させる現象が確認され、「ペリリピン」量を低下させる可能性が示唆されました。通常、脂肪はペリリピンのコーティングによって、脂肪分解を促進するリパーゼから守られています。しかしラクトフェリンが脂肪細胞に作用すると、ペリリピンの量が減ってコーティングが弱まるため、脂肪が分解されやすくなるものと考えられます。(下記イメージ図)
ラクトフェリンによる脂肪分解のイメージ

「ラクトフェリン+ラブレ菌」配合腸溶錠の腸内環境改善効果

2週間の排便回数が10回以下の便秘傾向の女性32名(20〜60歳、2週間の排便回数が10回以下の排便回数)を「ラクトフェリン+ラブレ菌」腸溶錠摂取群(1日あたりラクトフェリン300mg、ラブレ菌180億個)と、ラクトフェリン、ラブレ菌を含まない腸溶錠摂取群(プラセボ)の2群に分け、クロスオーバー試験(被験食を2週間継続摂取、休止、2群間の被験食を入れ替えて2週間摂取)を行ないました*。
その結果、「ラクトフェリン+ラブレ菌」腸溶錠を2週間摂取した群は、摂取前と比較して排便回数・排便日数ともに有意に増加し、摂取1週目でプラセボ群と比較して排便日数が有意に増加しました(図2、3)。

*摂取期間中の食事量制限は行わず、その他の乳酸菌と食物繊維のサプリメントを制限。
図3排便回数の増減 図4排便日数の増減
図5糞便中のビフィズス菌の増減 また、糞便検査により、ビフィズス菌が腸内で有意に増加していることも分かりました(図4)。
「腸溶ラクトフェリン」のビフィズス菌増殖促進作用
ビフィズス菌を培養する液体培地にラクトフェリン、あるいはその消化酵素分解物を添加し、1時間ごとに菌の増殖を測定しました。その結果、ラクトフェリンとラクトフェリンの腸液酵素分解物を添加したものは、胃液酵素分解物を添加したものや無添加のものと比べて菌数が増加(12時間後)。菌の増殖開始時間も2時間程度、早まることが分かりました。これらの結果から、胃で分解せずに腸まで届く「ラクトフェリン」の方がビフィズス菌増殖促進作用が高いと考えられます。
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